大統領選挙と「日本問題」
『ニューヨーク・タイムズ』紙は、社説において次のように批判しました。
つまり、「ブッシュ大統領が雇用拡大を掲げて、日本に対してアメリカ製品の輸入拡大を要求したのは、筋違いであった」と。
日本がアメリカの製品をもっと輸入すれば、アメリカの国内での雇用が増大すると考えるのは誤りであって、そもそも貿易赤字と失業問題は関係なく、アメリカの貿易赤字の原因は、生産するよりも多く消費するという、アメリカ自身の問題であるといわねばなりません。
しかしながら、ブッシュ大統領の訪日は、一面ではアメリカ国内で「日本問題」をクローズアップさせるひとつの契機となりました。
その結果、我々にとって確かなことは、今や「日本問題」が妊娠中絶の是非や医療制度および税金問題等と並んで、少なくとも大統領選挙運動の争点のひとつとなる可能性が大きくなっていたことです。
もちろん、この時点では、アメリカ政治の中で日本が最大関心事というわけではありませんでした。
しかし、大統領候補者や有権者の多くが、「日本への対応」にきわめて敏感になっていたことだけは間違いないといえましょう。