大統領選挙と「日本問題」 2
ブッシュ大統領の来日に加えて、「日本問題」に輪をかけた事件が、当時の宮沢首相および桜内衆議院議長の「問題発言」でした。
とりわけ桜内議長が地元の支持者を前にして、アメリカは「日本の下請け」であると話し、しかも、「アメリカ人労働者の3割は文字も読めない」と語ったことは、アメリカの識者を激怒させました。
また、日本および日本企業に対する風当たりをいっそう強めることになりました。
大統領選挙運動が進行中において、アメリカの国民は事ある度に、この「侮辱発言」を思い起こし、それが日本批判あるいは「日本タタキ」につながることもなしとはいえないでしょう。
こうした中で日本の外務省は92年4月14日、『米国における対日世論調査』(92年1月下旬から3月上旬にかけて実施)の結果を発表しました。
そこでは、日米間の協力関係や国民の問での相互理解の現状に関して、認識の悪化傾向がみられました。
同調査によれば、日米の協力関係がよくないとみる割合は、国民および識者のいずれにおいても、前年(91年)よりも倍増し、83年にこの質問項目を設けて以来最高になったといいます。
その理由として、多くの回答者が貿易や経済問題などを挙げており、これを解決するために効果的な政策を打ち出せない日米の政治指導者や政府に対する不満表明、いらだちがあると指摘していました。