大統領選挙と「日本問題」 3
最近、アメリカの世論は景気の後退により、保護主義に傾きつつあるように思われます。
実際、アメリカの対欧貿易収支は黒字に転じたのに、対日貿易赤字は1向に改善されず、むしろ増大の傾向にあります。
また、日本は一方で、自国市場を構造的に事実上、閉鎖しておきながら、他方で自由で開かれたアメリカ市場で稼ぎまくっているといった類の意見がまかり通っています。
当面のところ、アメリカ国民が排他的な孤立主義に走っているという証拠はみられないものの、日本に対する信頼度が低落する傾向にある点は留意すべきことでしょう。
そこには、再三にわたって指摘してきたように、やはり冷戦の終焉、ソ連崩壊による敵の消滅、そしてアメリカ経済の後退に伴う日米経済関係の大きな変化が背後にあるでしょう。
日本に対する「重要度と信頼度のギャップが構造化しつつある」といわねばなりません。
その意味で、アメリカでは、日本が常にやり玉に挙がり、かつ「日本問題」が大きな争点となる可能性が恒常的に存在しているといっていいです。